外国為替・FX

金融政策発表時のポイント

前回の投稿に引き続き今回はもう少し頻繁なファンダメンタルズ分析の例を書いていきます。為替市場に大きく影響を及ぼすのが主要国中央銀行による金融政策です。

連邦準備制度理事会 (アメリカ中央銀行)= FRB (Federal Reserve Board)

ヨーロッパ中央銀行 = ECB (European Central Bank)

イングランド銀行 = BOE (Bank of England)

日本銀行 = BOJ (Bank of Japan)

各中央銀行は年8〜9回ほど政策会合を実施しています。その都度金融政策を発表し、為替市場が動きます。

FOMC (アメリカ) 2019年会合 スケジュール

1/29-1/30, 3/19-3/20, 4/30, 5/1, 6/18-6/19, 7/30-7/31, 9/17-9/18, 10/29-10/30, 12/10-12/11

ECB (ユーロ圏) 2019年会合 スケジュール

1/24, 3/7, 4/10, 6/6, 7/25, 9/12, 10/24, 12/12

MPC (イギリス) 2019年会合 スケジュール

2/7, 3/21, 5/2, 6/20, 8/1, 9/19, 11/7, 12/19

日銀 2019年会合 スケジュール

1/22-1/23, 3/14-3/15, 4/24-4/25, 6/19-6/20, 7/29-7/30, 9/18-9/19, 10/30-10/31, 12/18-12/19

各国中央銀行の大きな役割は景気や物価の回復や安定のため市場へ通貨の発行数を増やす量的金融緩和や発行した通貨の金利の調整をおこなうことです。

追加緩和とは…

景気や経済指数が悪化している場合、中央銀行は追加緩和に踏み切ることがあります。追加緩和とは通貨の発行数を追加で増やすことを言い、量的金融緩和のカテゴリーに入ります。当然通貨発行数が増えますとその対象通貨が市場に増えるという解釈であり価値が下がります。

例えばアメリカFRBがFOMC後に追加緩和を発表した場合 ドル安傾向となり円高に傾きます。この際はドル/円を短期~中期でショートすることが推奨されます。

利上げと利下げ

金融政策における金利の調整として中央銀行は利上げや利下げ発表をおこなう時があります。これも大きく為替に影響します。

利上げとはその通貨のインフレ率 (物価上昇を抑える)ために実施されます。景気判断としては良い傾向にあると判断されるため他国通貨に対してその通貨は強くなります。例えばFRBが利上げした際はドル高傾向になります。

利下げとは利上げ時とは逆に、市場に通貨を流用させやすくするために実施されます。簡潔に言いますと利息を下げて企業が銀行からお金を借りやすくすることと同様です。この場合の景気判断は悪化となり、その通貨価値が落ちます。追加緩和政策と類似した現象が起きます。

利下げの極端な例がマイナス金利政策です。

マイナス金利とは極端に言えば 貸主が借主に対して金利を払うようなことです。実際そのようなことは個人間では起きませんが、企業の場合ですと銀行にお金を預けた場合、お金を預けているにも関わらず、金利を銀行に払わなければいけません。そのため企業はなるべく現金を銀行から引き出し投資や賃上げに費やします。結果市場に通貨が流用し景気回復に向かいます。これを狙った政策がマイナス金利です。しかしマイナス金利政策時の景気判断は悪化とされその通貨価値は下がる傾向にあります。例えば日銀が2016年始めにマイナス金利政策を発表した際は121-123円の円安傾向になりました。

ファンダメンタルズ分析の注意点

金融政策発表時の主なポイントをここまで挙げてきましたが注意点もあります。それは必ずしも同様の結果とならないことです。各中央銀行が同時期に同じような政策を発表した場合は市場予測どおりに為替は動きません。ある意味タイミングによるということです。各政策がサプライズな材料となった場合為替が大きく動くといったほうが良いでしょう。

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